18きっぷの旅2006冬−餘部鉄橋

餘部鉄橋を駅の丘中腹から

構想は短く、実施までは長く
恥ずかしながら自分が餘部鉄橋を知ったのが2004年の「最長片道切符12000キロ(NHK)」の番組であって、
そのときはおぼろげに「いきたいなあ」と思っていただけだったが
その後「一億人の大質問!?笑ってコラえて(日本テレビ)」でのダーツの旅が「香住町(当時:現在の香美町香住区)」だったので
現地ののほほんぶりに魅せられ、行きたい熱が暴発したのである。
行程はさぼど難しくなく、18きっぷでも簡単に行ける場所であったが、
当初予定していた10月(鉄道の日記念きっぷ)はお色直し工事があるということなので、
12・1月の青春18きっぷシーズンにすることに。
しかしこのシーズンの山陰本線は風が強く、目的地である餘部鉄橋のせいで抑止を喰らうかが心配だった。
ましてや目前に控えた12月に羽越本線で起きたあの残念な大事故のせいで
原因と思われる強風に鉄道会社がピリピリしていることを考えると
餘部で十分な時間滞在できるか、それとも肝心の餘部にたどり着けないのか…
かなり「賭け」の要素が強い旅になってしまったのである。

夜の泉駅構内 仕事終わりに泉駅から旅が始まる。泉駅も自動改札が導入され「ジーガチャン」の旅の幕開け。自動改札は嫌いじゃないけど、なんか味気ないなあ^^;
列車を待つ間に福島臨海鉄道の貨車入れ替え作業が構内で行われていたので暇がつぶせた。すでに旅客業務の面影は消えてしまったが貨物列車がその存在感をアピールしている。近年花火大会と連動して旅客営業の特別運転を行っているが、完全旅客業復活は無理とはいえ、それだけでも末永く残って欲しいものである。
上野行き普通列車に乗り3時間ゆられるこ。415系にゆられ、藤代をすぎての停電、いつもの繰り返しで上野に向かう。停電は651系とかで何度も経験しているが、普通列車ではあまり体験していないためなぜか新鮮味がある。E531が登場してたいぶ経った今、こうして415系で上京できるのはあと何回になるだろう、それとも今回が最後になるのだろうか…など毎回同じことを考えながら、列車は上野に到着した。
き電区間
ムーンライトながら 約1年ぶりの「ムーンライトながら」。学生時代は平塚からよくお世話になったが、今でも東海道の移動はほとんどが「ムーンライトながら」のような気がする。羽越での事故や大雪の影響で夜行列車が相次いで運休する中、いつものように動く「ムーンライトながら」はありがたい。
ただ今回は、どうやら車内で座席に関するトラブルがあったらしく、1号車で心地よく眠っていたところを頻繁な車内無線のやりとりで目がさめた。沼津で長めに停車して、警備員が見まわる緊張した事態に。結局藤枝を通過したあたりで眠ることが出来た。気分的にも、睡眠的にも、気分悪かった…
はしだて さて、名古屋をすぎてからちょっと焦った。知り合いに「穂積さん」がいるため、ムーンライトながらを大垣の手前穂積で降りて駅をぱしゃり。その後の後続列車でも間に合うだろうと思ってた。
穂積から乗った米原行きはロングシート211系。それはよいとして米原からの乗り換えで、時間になっても新快速がこないと思ったら事前に調べた時刻は土日時刻で、平日時刻を読み間違えたことに気づく。後続の新快速でも間に合うことは間に合うが、踏切事故で少々遅れがあるそうだ・・・なんとか京都に到着したのは、すでにワープ目的で乗車予定だった「はしだて1号」の発車10分前だった。朝飯をあきらめ、きっぷを指定席自動券売機から引き取り(e5489ですでに予約済みだったので)無事乗車・・・
したのはいいが、福知山で北近畿に乗り換えるも、乗った後に手元に指定席券(のみ券)しかなくきっぷを「はしだて」に忘れたことに気づく。どうも「はしだて」で眠っているときに床に落としたみたいだった…はしだてに取りに戻ったときにはすでに北近畿は発車・・・きっぷを取りに戻った時点ですでに覚悟を決め、荷物も持って降りたから未乗区間分の損失だけで済みましたけどね。
北近畿
城崎温泉駅構内 後続の普通で城崎温泉まで向かうことに。うわさの113系に乗る。たった2駅で豊岡に着いた・・・と思ったら自動放送が上下逆だった。
途中和田山からお客と同席することに。会話はなかったものの、国府で降りられる際に「イズシの温泉行くんですよ」と挨拶されましたが・・・伊豆じゃないんだよね?(汗
乗り換えに時間があったので城崎温泉で牛丼弁当を購入。浜坂行き普通の車内で食べる。冷えててもやわらかく美味しかったです。ホームで「きのさき」「はまかぜ」を見送り、餘部に向けて気動車で出発!
豊岡の牛丼弁当
餘部駅 香住・鎧を経て餘部に到着。風はどうか?列車は着くのか?と心配したものの、ほぼ無風で列車も定刻どおりの運転でほっとした。
列車内には見るからに鉄道ファンの乗客が多かったが餘部で降りたのは自分とカップルだけ・・・なんか拍子抜け。

はまかぜ
駅から眺めても橋の素晴らしさは感じ取ることが出来た。
お約束の展望台に向かい、すぐ来る「はまかぜ」をカメラで捉えることに。
「はまかぜ」は少しぼやけてますが、コンパクトデジカメだがここまで撮影できました!
やっぱり銀塩時代からのカメラメーカーのデジカメはえーのー。
コニカミノルタが撤退してしまった今、愛用の富士フィルムはぜひとも頑張ってもらいたいです・・・

駅を降りてからは橋が見える範囲内で集落を散歩。海岸側と山側では表情が違うのも面白い。
郵便局に行き、知り合いに風景消印で手紙を出す。その記念印を使用した「たとう」も売っていたので買う。出す側としては風景消印が見られないので、このサービスはありがたい。なお「絵(写真)はがき」も売っていた。確認はしなかったが、「笑ってコラえて」でも紹介された郵便局員さんが撮影したものだと思う(見覚えある写真があったので)
観光スポットである鉄橋は、鉄道ファン以外からもカメラに収める人が多かった。
餘部鉄橋
餘部鉄橋を往く普通列車
浜坂行き普通列車を橋の下から見送った直後、雨が降り出し、駅に引き返すことに。ホームに到着したら「はまかぜ3号」が入線。そのまま待合室に入り、列車を待つ。橋の信号が青に変わっってしまい、餘部に別れを告げた…
その後普通列車を乗り継ぎ、「ムーンライトながら」で東京に戻った。戻ってからもまだ乗り鉄の旅は続く…
餘部駅出発信号